自死と遺族とキリスト教

自死と遺族とキリスト教

「断罪」から「慰め」へ、「禁止」から「予防」へ

土井健司編
本体価格:2,600円(10%税込定価: 2,860円)

サイズ:四六判 265ページ
ISBN:978-4-400-40737-9 C1016
発行年月:2015/06/22

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内容紹介

自死予防の最前線に関わる人たち、また自死者の葬儀に関わる葬儀社職員や牧師、遺族の悲嘆に寄り添う援助者、さらにキリスト教における自死観の変遷をとおしてその意味を問う者ら、気鋭の実践家や研究者たちが数年にわたって共同研究を行った成果。

自死を防ぐために、遺族に寄り添うために、私たちにできることは何か?
【目次より】

日本の自殺 (李 政元
  *
生きる価値の揺らぎに寄り添う援助者として (引土絵未
自死予防と「いのちの電話」 (八尾和彦
葬儀社から見た自死の問題 (安宅秀中
この世の光になるために教会ができること (藤藪庸一
  *
自死念慮者に対する牧会ケア (榎本てる子
自死者の葬儀と遺族へのケア (中道基夫
自死遺族のグリーフケア (井出 浩
  *
牧師の自死 (岩野祐介
自死の何が罪とされてきたのか (土井健司
【執筆者紹介】(掲載順)
李 政元(りー・じょんうぉん) 
1971年生、関西学院大学大学院社会学研究科博士課後期課程修了(社会福祉学博士)、 関西学院大学総合政策学部教授。【著書等】『ケアワーカーのQWLとその多様性: ギルド理論による実証的研究 』(関西学院大学出版会)、 “Development of a Japanese Measurement Scale of Quality of Working Life for Staff Working in Nursing Facilities for the Elderly,” Japanese Journal of Social Services (4), 13-24, 2006-10.
引土絵未(ひきつち・えみ)
精神科ソーシャルワーカーを経て、首都大学東京大学院社会科学研究科博士前期課程、同志社大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会福祉学)。同志社大学嘱託講師を経て現在、独立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部外来研究員(日本学術振興会特別研究員RPD)。【著書等】『援助職援助論―援助職が私を語るということ』(共著、明石書店、2013)、『自殺をケアするということ―「弱さ」へのまなざしからみえるもの』(ミネルヴァ書房、2015)。
八尾和彦(やお・かずひこ)
1947 年生、関西学院大学神学部中退、佛教大学社会学部社会福祉学科卒。1974 年大阪YMCA に就職ののち、一冊の著書(「いのちの電話物語」アラン・ウォーカー著)をとおして「いのちの電話」に出会う。1996 年から社会福祉法人 関西いのちの電話 事務務局長として活動。日本いのちの電話連盟「フリーダイヤル 自殺予防いのちの電話」推進委員・大阪府自殺対策連絡協議会委員・大阪市自殺防止対策部会専門委員などを務める。2014 年度末に事務局長を退任し、同法人理事として活動を続けている。
安宅秀中(あたぎ・ひでなか)
1970年生、中央大学商学部会計学科卒業。(株)公益社葬祭研究所主任研究員。【著書等】「式場論?選ばれる式場。その魅力は数値化できる?」、『葬祭研究所論文集Vol. 1』(公益社、2003)。
藤薮庸一(ふじやぶ・よういち)
1972年生、東京基督教大学神学部卒業。白浜バプテスト基督教会牧師、NPO白浜レスキューネットワーク理事長。【著書等】『「自殺志願者」でも立ち直れる』(講談社、2010)、『キリスト教福祉の現在と未来』(共著、キリスト新聞社、2015)。
榎本てる子(えのもと・てるこ)
1962年生、カナダのウォータールー・ルーサレン・セミナリーにてM.T.S.(神学修士)、関西学院大学神学部准教授、市立堺市民病院エイズカウンセラー。【著書等】『講座 現代キリスト教倫理 1  生と性』、『講座 現代キリスト教カウンセリング』、『適応と不適応のカウンセリング』(以上三点とも共著、日本キリスト教団出版局)。
中道基夫(なかみち・もとお)
1960年生、ハイデルベルク大学神学部神学博士、関西学院大学神学部教授。【著書等】『現代ドイツ教会事情』(キリスト新聞社)、『天国での再会 日本におけるキリスト教葬儀式文のインカルチュレーション』(日本キリスト教団出版局)。
井出 浩(いで・ひろし)
1952年生、神戸大学大学院医学研究科、医学博士、関西学院大学人間福祉学部教授。【著書等】共著『触法発達障害者への複合的支援?司法・福祉・心理・医学による連携?』(福村出版)、共著『災害と子どものこころ』(集英社)、共著『脳とこころのプライマリケア4、子どもの発達と行動』(シナジー)。
岩野祐介(いわの・ゆうすけ)
1971年生、京都大学大学院文学研究科満期退学、 関西学院大学神学部准教授。【著書等】「内村鑑三における罪と赦しの問題―とくに自死との関連から― 」『基督教学研究  33号』(京都大学基督教学会)、『無教会としての教会 内村鑑三における「個人・信仰共同体・社会」』(教文館)、「内村鑑三と宗教的寛容―信仰と偏狭さ」向井考史編著『人間の光と闇 キリスト教の視点から』(関西学院大学出版会)。
土井健司(どい・けんじ)
1962年生、京都大学大学院文学研究科博士後期課程中退、京都大学博士(文学)、関西学院大学博士(神学)、関西学院大学神学部教授。【著書等】『神認識とエペクタシス』(創文社)、『司教と貧者』(新教出版社)、『キリスト教を問いなおす』(ちくま新書)。

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