1944年創業のキリスト教書籍出版社です

本書は、著者の神学的デビュー作に当たる若書きの書だが、理性と伝統、歴史と現在、記憶と自然など、神学方法論の根本問題に対する透徹した考察によって、現代の古典とも言うべき位置を占める名著。

著者は1926年生まれ。ハーバード大学で長らく教鞭をとった組織神学者。伯父はラインホールド・ニーバー、父はヘルムート・リチャード・ニーバーという神学一家の出。
訳者の西谷氏は青山学院大学教授。

【目次から】
第一章　イエス・キリストの復活と近代プロテスタントの思惟
　1　復活と歴史の諸観念との相克
　2　一九世紀中葉から二〇世紀初葉にかけての歴史的因果性の観念
　3　復活伝承と「歴史のイエス」
　4　歴史の形而上学的解釈と復活
　5　歴史的方法のための最近のいくつかの示唆
　6　われわれの信仰における使徒的証言の位置
第二章　復活と神学的方法
　1　自立した神学的方法の可能性
　2　自然に対峙する共同体
　3　「現実性への情熱」
　4　孤独な実存者
　5　記憶する教会
第三章　歴史的理性の可能性
　1　歴史的なるものの腐蝕
　2　救済史――非歴史的な歴史の観念
　3　歴史的理性の概念
　4　自然の問題
第四章　歴史と自然の相克
　1　近代神学における自然の諸概念
　2　歴史の自然化
　3　自然の歴史化
第五章　過去の威力
　1　キリスト教界のなかの教会
　2　過去の威力
　3　歴史解釈のための諸資源
第六章　歴史、復活、法則
　1　歴史と法則
　2　復活と歴史